診療部門のご案内

整形外科

整形外科の紹介・対象疾患

整形外科は四肢および脊椎脊髄の疾患や外傷を取り扱います。
整形外科の病気は、外傷をはじめ突発的に生じるもの、経年的な骨・軟骨の劣化など徐々に進行するもの、関節リウマチのように全身的疾患に付随して生じるもの、先天的なものなどがあります。6名の常勤医と3名の非常勤医が担当していますので、お気軽にご相談ください。
外来診療について、午前中は初診・再診の2診で対応しており、午後は専門別に別れた外来(予約制)を行っています。脊椎脊髄、股関節、膝関節、肩関節、足の外科などです。また、月に2度、専門医による形成外科外来も行っております。(詳細については外来診察表等をご参照ください。)
脊椎外科や肩関節などの上肢、膝関節、股関節、足関節などの下肢を中心にした関節外科は、当院スタッフの得意とするところです。

対象疾患

整形外科全般

診療詳細

脊椎脊髄疾患
腰部椎間板ヘルニア

椎間板の中央に位置する髄核が外側の線維輪を穿破し神経側に突出をする疾患です。腰から下肢にかけて疼痛、しびれが出現します。MRIの進歩により自然消退するヘルニアがあることがわかっていますが、投薬や ブロック 注射を行っても軽快しない場合には手術することがあります。当院では内視鏡手術は行っていませんが、より安全に行えるヘルニア摘出術と早期リハビリをとりいれたクリニカルパスを活用し、迅速な社会復帰が可能になっています。入院期間は個人差がありますが10−14日程度とお考えください。

腰部脊柱管狭窄症

歩くと段々と下肢が痛くなり座ると痛みがとれる(間欠性跛行)を主症状とする高齢者に認められる疾患です。神経が入っている脊柱管の狭窄により神経が圧迫され生じます。MRIにて脊柱管の狭窄の度合いをチェックし、軽度であれば投薬療法にて改善しますが、高度な狭窄症の場合には手術(開窓術や椎弓切除術)を行うことがあります。高齢者の方がほとんどの疾患ですので、糖尿病、心疾患、高血圧などの持病をお持ちの患者様もいらっしゃいます。そのような場合には内科医と相談しながら、より安全に手術を行ってまいります。入院期間は個人差がありますが2−3週間程度とお考えください。

腰椎辷り症、腰椎変性側弯症
スクリュー、ロッドを使用した強制固定術

壮年期に腰椎が前後に辷るのが腰椎辷り症、左右に曲がるのが腰椎変性側弯症です。高度な辷り症や変性側弯症には手術を行うことがあります。手術は神経の除圧をしたのち金属(チタン製)のスクリューやロッドなどのインストルメントを使用し矯正固定(後方椎体間固定術)を行います。手術前後の輸血に自己血輸血(自分の血液を数週間前から採取保存し、それを輸血する方法)を用います。入院期間は個人差がありますが3週間とお考えください。


頚椎症性脊髄症、頸椎後縦靭帯骨化症

頸椎の神経が圧排され手足のしびれや運動能力の低下(はしを使いにくい、字を書きにくい、ボタンをはめにくい、歩きにくいなど)が生じます。手術は後方からドア状に椎弓を開き除圧する片開き式脊柱管拡大術を行なっています。手術は2時間以内で少量の出血で行うことができます。入院期間は個人差がありますが2−3週間程度とお考えください。

その他、変形性脊椎症、腰椎分離症、椎間板症、脊髄腫瘍、頸椎・胸椎椎間板ヘルニア、黄色靭帯骨化症、脊椎多数回手術例、脊椎の骨折などの外傷、リウマチや透析に伴う脊椎疾患、脊椎感染症、骨粗鬆症などに対応しております。お気軽にご相談ください。

脊椎脊髄疾患に関しての詳細や指導医につきましては、日本脊椎脊髄病学会のHPをご参照ください。

股関節疾患

股関節の痛みを生じる病気として、中高年者であれば、変形性股関節症、大腿骨頭壊死症などが代表的です。経年的変化や小児期からの形成不全、骨への血行障害が原因です。歩行時の痛みなど日常生活に支障が出るため症状の程度に応じた治療を行います。軽症の場合では投薬や日常生活指導を中心とした治療になりますが、進行し痛みが強い場合には人工股関節置換術を行います。この手術の際には、手術前後の輸血に自己血輸血(自分の血液を数週間前から採取し保存しておき、それを輸血する方法)を用いるため、手術前に2-3週間の準備が必要です。入院期間は個人差がありますが1ヶ月程度とお考えください。

膝関節疾患

膝関節は大腿骨・脛骨・膝蓋骨の3つの骨と、関節内外の靭帯や半月板などから構成されます。代表的な疾患である、変形性膝関節症、半月板損傷について説明します。

変形性膝関節症

中高年者の膝の痛みの多くがこれにあたります。関節の加齢に伴う劣化に伴い歩行時の痛みや運動制限が生じてきます.痛みや関節水が貯まるなどの症状に応じて、投薬・関節内注射・装具の装用・運動療法などを組み合わせて行い、これらが無効なもので日常生活に大きな支障をきたす場合に手術を行うことがあります。代表的な手術は人工膝関節置換術で、関節において接しあう骨の表面を金属素材で置換する方法です。(素材はコバルトクロム合金・チタン合金・高分子ポリエチレンです)この手術の際にも、手術前後の輸血に自己血輸血用います。入院期間は個人差がありますが1ヶ月程度とお考えください。

半月板損傷
人工骨頭、人工膝関節

若年者の外傷時に生じるものや、先天的な形態異常(円板状半月板)のため程度の大きな外傷がなくても損傷されやすいもの、中高年者の経年的な劣化に伴うものなどが含まれます。痛み、ひっかかり感、ある特定の位置で関節が動かなくなるロッキングという症状や、MRI撮影などを総合的に判断して診断を進めていきます。上記の症状が明瞭で、半月板損傷の診断が下された場合、半月板部分切除や半月板縫合(適応となる場合は少ない)の手術が適応となります。手術は関節鏡を用い、1cm前後の皮膚切開を2-3ヶ所加え、内視鏡や小さな手術機器を挿入して進めていきます。入院が必要ですが,若い患者さんでは4-5日の入院となる場合が通常です。

その他、膝関節靱帯損傷、骨折、関節リウマチなど全身的疾患に伴う膝関節障害などに対応しています。
お気軽にご相談ください。

肩関節
腱板断裂

肩関節は大きな可動域を有しますが、その反面非常に不安定な関節です。関節を安定させるため、腱板という筋肉が発達しております。ところがこの腱板は、常に関節のボール(上腕骨頭)とその上にある骨の屋根(肩峰)の間にはさまれており、摩擦が加わり損傷されやすい筋肉です。この筋肉が切れることを腱板断裂と呼びます。
次のような症状がある場合には要注意といえます。

  • ・夜間、床につくとズキズキと痛み、眠れない、または寝返りがうてない。
  • ・肩を動かすといつも決まった位置で痛む。

本症の場合、まずは薬、注射などによる治療を行いますが、効果がない場合には、手術(腱板縫合術)を行います。当院では、傷が小さく、術後の痛みを軽減でき、体への負担が小さい関節鏡手術を行っております。手術後の固定、早期からリハビリを行うため、入院期間は約3週間程度とお考えください。

反復性肩関節脱臼

「肩関節の脱臼は癖になりやすい」と言われておりますが、それには医学的な根拠があります。前述した通り肩関節は不安定な構造をしておりますので、それを補強する意味で関節の受け皿に縁取り(関節唇)と靱帯があり、ボールが外れないようにはたらいております。転んだり、スポーツなどで肩関節に強い力が加わると脱臼することがありますが、その際にこれらが損傷され、自然と修復されることは少ないため脱臼しやすくなります。

  • ・簡単な動作で関節がはずれてしまう。
  • ・手の位置によっては関節がはずれるような不安な感覚がある。

脱臼を繰り返し困る場合には手術で修復することが必要となります。当院では、体への負担が小さい関節鏡手術を行っております。入院期間は1~2週間程度のことが多いです。

手の外科疾患
橈骨遠位端骨折

転倒時に手を突いて受傷してしまう時に発生しやすい手関節の骨折です。
通常ではギプス固定の期間が長くかかり、完治に時間がかかる上、変形治癒など多くの後遺症が問題となります。当院では、最新式の手術器械(ロッキングプレート&スクリュー)を使用し、速やかな手術体勢と早期からのリハビリにより、従来以上の治療を提供することが可能となっております。患者さんのニーズに合わせて、術後のリハビリを近くの開業医とタイアップすることも可能です。


手根管症候群

頚椎から指(Ⅰ~Ⅳ指)まで走行する正中神経が、手関節の手根管というトンネル内で絞扼を受け、指先のしびれを起こす場合があります。これは、レントゲン撮影だけでは診断に至らず、特殊検査をして初めて発見されることもあります。病気が進行すると、しびれのみならず、手の筋肉が痩せてしまい母指の動きにも障害が出てきます。治療は投薬と手関節の安静が基本ですが、進行例には手術(手根管開放術)をすることがあります。

舟状骨骨折

手をついて転倒した場合、手関節の舟状骨という小さな骨が骨折する場合があります。当初のレントゲンで骨折が判明しにくく、時間が経って発見されることもあります。この骨折は治り難いので、手術を行うことがあります。手術は特殊なスクリューで固定する方法で、新鮮例であれば小皮切のみで行うことが可能です。
その他、上肢の骨折、腱・神経損傷、腫瘍、腱鞘炎、関節リウマチなどに対応しています。お気軽にご相談ください。

骨粗鬆症と骨折

骨粗鬆症とは、巣が入ったように骨のなかがすかすかになり、骨がもろくなる状態です。現在日本には1000万人以上の骨粗鬆症患者がいるといわれており、特に女性に多く、閉経期の40~50歳代から急激に骨量が減少することに伴い60歳代から増えてきます。骨は古い骨を壊す破骨細胞と新しい骨を作る骨芽細胞により新陳代謝を繰り返していますが、このバランスが崩れ骨が多く壊れている状態が骨粗鬆症です。当院ではDXA法という骨密度測定、レントゲン撮影、血液尿検査により診断しています。 骨粗鬆症には予防が大切で、食事でカルシウムを摂ること、適度な運動、適度に日光にあたることが推奨されています。骨粗鬆症の治療には、お薬による治療を行います。現在はビスフォスフォネート製剤の内服が中心で、骨が壊れるのを防ぐお薬です。毎日飲むもの、週に1度、月に1度などがあり(月に1度は点滴製剤もあります)、ライフスタイルにあったお薬を選ぶことができます。また近年テリパラチドという骨を作ることを促進する副甲状腺ホルモン製剤が使用され始めました。注射のみで、週に1度病院で注射するものと、インシュリンのように毎日自己注射するものがあり、1年半ほど続けなくてはなりません。高価なお薬で、骨粗鬆症が進行している場合やビスフォスフォネート製剤を飲んでいても骨折を繰り返す患者様に使用しています。 寝たきりになる人の第3位が骨粗鬆症に伴う骨折であると言われています。骨折する部位は、肩(上腕骨頸部骨折)、手首(橈骨遠位端骨折)、足の付け根(大腿骨頸部骨折)、せぼね(椎体圧迫骨折、破裂骨折)が多く、特に足とせぼねの骨折は今後の生活に大きく影響する場合があります。 足の骨折においては、寝たきりにならないように、内科医と全身状態を相談しながら手術を行うことが多くなっています。大腿骨頸部骨折の場合、整復固定手術や人工骨頭置換手術を行います。せぼねの骨折では、圧迫骨折はコルセットなどの保存療法で治療すること多いですが、骨折した骨が神経を圧迫してしまう破裂骨折の場合、麻痺が生じた場合には手術を行なっています。

手術の内訳
平成27年度
  症例
外傷(骨折、脱臼)に対する手術   363
観血的整復固定術 上肢 130
下肢 87
人工骨頭置換術 (股関節) 30
(肩関節) 6
偽関節手術 1
抜釘 109
脊椎手術   108
腰椎ヘルニア摘出術 25
開窓術または椎弓切除術 36
後方椎体間固定術 27
頚椎片開き式脊柱管拡大術 14
頸椎前方固定術 2
上位頚椎後方手術 1
脊椎脊髄腫瘍 1
脊椎内異物除去術 2
人工関節手術   59
全人工膝関節置換術 36
全人工股関節置換術 22
全人工肩関節置換術 1
関節鏡視下手術   115
膝関節半月板切除、滑膜切除術 31
膝靱帯再建術、縫合術 8
半月板縫合術 5
関節鏡下肩腱板断裂手術 61
関節鏡下肩関節唇形成術 9
肩関節滑膜切除 1
その他の手術   44
腫瘍摘出術、切除術 3
膿瘍切開、デブリードメント 7
四肢切断手術 8
筋・腱縫合術、移行術 7
腱鞘切開 16
その他 3
合計 689

専門外来

初診で専門医(常勤)の診察を希望される患者様へ

紹介状をお持ちください。他の医療機関より病診連携室経由で紹介受診されるかたは、時間予約ができます。紹介状をお持ちでないかたは、お待ち頂く場合があります。

脊椎・脊髄
毎週月曜日 (8:30~11:30) 依光 悦朗
金曜日 (8:30~11:30) 廣瀬裕一郎
膝関節
毎週木曜日 (8:30~11:30) 安藤祐之
肩関節
毎週水曜日 (8:30~11:30) 塩野将平
小児股関節
毎月第1 月曜日(13:45~14:30) 依光 悦朗
   第3 月曜日(14:00~16:00) 西脇 徹(非常勤)
完全予約制です。初診のかたは必ず紹介状をお持ちください。
専門外来(非常勤医師による診察)
股関節
毎月第3火曜日(14:00~16:00) 西脇 徹
完全予約制です。初診のかたは必ず紹介状をお持ちください。
毎週月曜日 (14:00~16:00) 小久保哲朗
完全予約制です。初診のかたは必ず紹介状をお持ちください。
形成外科
毎月第1,3水曜日(14:00~15:00) 今野 恵理
完全予約制です。初診のかたは必ず紹介状をお持ちください。