診療部門のご案内

整形外科

腱板断裂

①疾患概要
肩関節はよく動く関節ですが、その反面非常に不安定でもあります。動きを制限せずに安定させるため、腱板という筋肉が発達しております。腱板は肩関節の機能上とても重要であるものの、年齢とともに損傷され断裂する(腱板断裂)ことも少なくありません。

症状
腱板断裂の症状には以下のようなものがあります。

・肩は上がるけど痛む。
腱板断裂は多くの場合、実は肩は上がります。「上がっているから大丈夫」、「五十肩だろう」と思い込んでしまうことも少なくないように見受けられます。しかし、五十肩は多くの場合肩は上がりません。上がっているのに肩が痛い場合には本症の可能性が十分にあります。

・夜間、床につくとズキズキと痛み、眠れない、寝返りがうてない。
夜間や起床時に痛みがあることも特徴です。症状が強い場合には眠れないこともあります。

②治療
本症の治療はまずは薬、注射などで痛みを緩和する、いわゆる保存療法を行います。保存療法には以下の問題点があります。

・疼痛緩和の効果に個人差が大きい。
保存療法では痛みが良くならないことも少なくありません。

・断裂している部位が拡大する傾向にある。
断裂した腱板は徐々に内側に引き込んでいく傾向があります。断裂の状態が進行すると、肩が上がらなくなることや、長期的には関節の軟骨が磨り減り変形性関節症となってしまうことも少なくありません。変形性関節症に至る前に治療をすべきと考えており、当院では定期的な検査をおすすめしております。

保存療法の効果がない場合、または断裂が拡大している場合には手術を行います。

鏡視下腱板修復術
腱板断裂の手術は現在では内視鏡での修復手術が一般的です。断裂した腱板をスーチャーアンカーというネジを使用して上腕骨に縫着します。傷が小さく、術後の痛みを軽減でき、肩関節周囲の筋への負担が小さく、良好な手術成績が得られます。手術後の装具装着、早期のリハビリ開始のため、入院期間は約3週間程度を要することが多く、また術後のリハビリには概ね6ヶ月間という長期間を要します。

人工肩関節置換術
受傷から長期間経過した腱板断裂は、手術で修復が不可能になることが少なくありません。その際には、人工肩関節置換術(逆型人工肩関節)を行うことが一般的になってきております。