診療部門のご案内

耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科の紹介・対象疾患

耳鼻咽喉科は、人間の重要な感覚である五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)のうち、聴覚、味覚、嗅覚の三つを対象とする、生活の質(Quality of Life:QOL)に直結する感覚器に特化した診療科・機能外科です。
耳科・聴覚、鼻科、アレルギー、喉頭・音声、頭頸部腫瘍など疾患領域も多岐に渡ります。
日野市立病院近隣の経験豊富な開業医の先生方と連携を密にし、日野市の耳鼻咽喉科医療の拠点として診療に当たりたいと考えています。

主な検査:
聴覚・平衡機能検査(各種)、補聴器適合検査、内視鏡検査、超音波検査、CT、MRI

対応可能な主な手術:
現在、人員削減に伴い、恐縮ではございますが全身麻酔を必要とする手術は行っておりません。

精査の結果、頭頸部癌の診断で集学的治療(放射線治療、抗がん剤、再建手術など)を要する症例は、速やかに近隣の大学病院などに紹介致します。その他、当院当科において対応困難と考えられる、高い専門性を要する喉頭・音声疾患などは大学病院の喉頭専門外来に紹介致します。

感覚器に特化した診療科・機能外科として、QOLの向上に寄与出来るようスタッフ一同心がけています。

対象疾患

耳科・聴覚(突発性難聴 老人性難聴 耳鳴 急性中耳炎 慢性中耳炎 滲出性中耳炎 真珠腫性中耳炎)
めまい メニエール病
末梢性顔面神経麻痺
鼻(アレルギー性鼻炎 慢性副鼻腔炎 鼻中隔弯曲症)
咽頭(急性扁桃炎 習慣性扁桃炎 扁桃周囲膿瘍 アデノイド肥大)
喉頭(声帯ポリープ 声帯結節)
頸部疾患(耳下腺腫瘍 顎下腺腫瘍 唾石症 甲状腺腫瘍)

診療詳細

当院で行っている代表的な治療についてご案内いたします。

耳疾患

急性感音性難聴に対しては、ステロイド治療を行っています。不可逆性の感音難聴(老人性難聴を含む)に関しては、聴覚向上目的に積極的に補聴器を導入しQOLの向上に努めています。補聴器適合検査も積極的に施行し、補聴器外来・調整の質の向上を達成しています。耳鳴に対しては、難聴耳鳴外来において聴覚リハビリテーションの考えの下、耳鳴再訓練療法(Tinnitus retrainig therapy :TRT)を施行しています。

めまい

めまいの際には三半規管の働きが低下し目がゆれる「眼振」という現象が起こりますが、当院では赤外線CCDカメラを用いた眼振検査で正確な病巣診断を行い適切な治療を行っています。めまいの原因別に理学療法を積極的に取り入れています。

末梢性顔面神経麻痺

片側の顔の動きが悪くなる末梢性顔面神経麻痺の治療も当科で行っています。発症初期にはステロイド剤や抗ウイルス薬による点滴や内服治療を行っています。予後・経過予測及び追加治療(顔面神経減荷術)の適応を判断するため、筋電図による評価も取り入れています。リハビリに関して書面を用いてお伝えし、適宜リハビリテーション科へご案内しています。

鼻疾患

慢性副鼻腔炎や鼻中隔弯曲症、肥厚性鼻炎などで鼻汁・鼻閉による高度の症状があり、内服治療でコントロールが困難な場合、適宜内視鏡を用いた鼻内副鼻腔手術をご案内しています。
好酸球性副鼻腔炎などの難病申請も行っています。
またアレルギー性鼻炎や肥厚性鼻炎による鼻閉には、外来手術にて下鼻甲介粘膜焼灼術を行っています。

咽頭・喉頭疾患

摂食障害を伴うような高度の急性咽喉頭炎などの急性疾患に対して、適宜点滴加療等を行い対応しております。声帯ポリープや声帯結節の診断・治療を行い、外科的加療が必要な場合は他院へ紹介しています。咽頭癌や喉頭癌などの症例で、放射線治療が必要な際は他院へ紹介しています。口腔内粘膜・舌疾患に対しても診療を行っています。症例によっては、口腔外科と連携・協力し加療を行っています。
また、他科からの嚥下機能評価依頼に対し、内視鏡下での嚥下機能検査を行っています。嚥下機能評価の定型的な記載用紙、推奨されるリハビリに関するプリントを活用し、診療を行っています。

甲状腺・頚部腫瘍

甲状腺腫瘍は超音波・穿刺吸引細胞診による精査のうえ、手術加療が必要な場合他院へ紹介しています。外科的治療が必要のないものについては内科とも協力して診療を行っています。
耳下腺腫瘍、顎下腺腫瘍はMRI・超音波・穿刺吸引細胞診による精査のうえ、手術加療が必要な場合他院へ紹介しています。

専門外来(完全予約制)

月曜午後 難聴耳鳴外来、
水曜午後 再診外来を行っております。

臨床研究