診療部門のご案内

外科

外科の紹介・対象疾患

はじめに
日野市立病院外科は、慶應義塾大学外科学教室の関連病院として外科医の派遣を長年受けております。2017年から試行された専門医制度の専門研修プログラムにおきましても、慶應義塾大学外科学教室の『慶應関連サブスぺ連動型外科専門医研修プログラム』の中で連携病院として新しい外科医に研修を積んでもらおうと思っています。

平成29年度の外科スタッフとしては、熊井浩一郎名誉院長、菊永裕行、藤田晃司、堂脇昌一、石川啓一、森克昭、一坂俊介、島田理子、森本洋輔の9名であります。

病院の理念である「市民に信頼され、選ばれる病院」に沿い、急性期医療を担う地域中核病院の外科としての役割を果たすために、急性虫垂炎や消化管穿孔などの急性腹症に対して緊急手術を行っていきたいと思います。平成28年度の手術件数は826件で、緊急手術は176件、21.3%を占めました。外科として腹腔鏡下手術も107件と初めて100件を超えることができました。

日本人の2人に1人ががんにかかり、死因の第一位はがんとなった時代において、がんについても適切な診断、治療を行い、「市民に信頼され、選ばれる病院」を目標にしております。診断に関しましては、CT・MRIといった画像を放射線科医とカンファレンスを行い、外科スタッフが上部消化管内視鏡検査、大腸内視鏡検査、ERCP(逆行性胆管膵管造影)検査を行った上で的確な診断をしたいと思います。また、手術の選択に際しては、病期に応じて的確かつ安定した手術を行いたいと思います。当院においてもがんに対する低侵襲的な治療として、早期胃癌に対する内視鏡的粘膜剥離術(ESD)や胃癌と大腸癌に対する腹腔鏡下手術も増加傾向にあります。人口の高齢化に伴い日野市周辺には80歳以上の方が多数居住しておりますので、高齢者の患者様に対して安全で体への負担の少ない治療の提供を心がけたいと思います。

外科においては手術が治療の中心となりますが、手術の説明においては難解な医学専門用語を用いず、わかりやすい言葉での説明を心がけ、市民の健康づくりのパートナーとしての役割を今後とも果たしてきたいと思います。親しみやすさとやすらぎのなかに安心できる病院であり続けるためにこれからも外科スタッフ一同努力していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

平成29年4月1日 日野市立病院 外科部長 藤田晃司

※近年の日野市立病院外科の学会発表は後期臨床研修医のページにあります。

NCD症例登録について

日野市立病院外科では、一般社団法人 National Clinical Database(NCD)が主催する日本全国の外科症例のデータベース作成事業に参加し、症例登録を行っています。この事業についてNCDが説明しています。
詳しくはNCDホームページ(http://ncd.or.jp/index.html)をご覧下さい。

外科系の専門医制度と連携したデータベース事業

病院医療の崩壊や医師の偏在が叫ばれ、多くの学会や団体が医療再建に向けて新たな提言を行っていますが、どのような場所でどのような医療が行われているかが把握されていない状況では、患者さん目線の良質な医療は提供できません。そこで臨床に関連する多くの学会が連携し、わが国の医療の現状を把握するため、『一般社団法人National Clinical Database』(以下、NCD)を立ち上げました。この法人における事業を通じて、治療成績向上や外科関連の専門医の適正配置の検討が可能となります。今の外科医を取り巻く状況は、外科医不足や過酷な労働環境など非常に厳しいものがあります。しかしながら我々外科関連学会では、社会への貢献とともに、このような状況を改善していきたいと考えています。皆様のご理解とご支援を頂けましたら幸いです。

一般社団法人 National Clinical Database 代表理事
里見 進

近年の手術件数推移
  平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度
総手術数 568 571 666 748 708 866 826
緊急手術数 138 117 159 164 142 183 176

手術件数

日野市立病院外科の体制

2名以上の常勤医にて主治医として担当させていただいた上で、外科スタッフ全員がチーム医療として取り組んでいます。定時の手術は月曜日から金曜日まで毎日行っており、また、その中で緊急手術に対応していきます。平日においては午前8時30分から外科スタッフで術後の患者様の包交(ガーゼの交換)を中心として回診を行い、夕方は参加できる外科スタッフによって全外科患者様の回診を行わせていただきます。毎週木曜日の午前7時30分に外科医、内科医、放射線科医、放射線技師、病理技師が集まってカンファレンスを行い、手術の適応や術式の検討を行っています。 また、診断のために重要となる消化管内視鏡検査を外科スタッフも行っています。通常の検査として、上部消化管内視鏡検査は月曜日から金曜日までの毎日午前、大腸内視鏡検査は月、水、金曜日の午後、EPCPは火曜日の午後に行う予定としています。緊急検査には随時対応させていただいております。

入院治療

入院治療は6階西外科病棟で行い(中学生以下は4階西小児病棟)、患者さんとの接触時間を少しでも多くする目的で看護師を3チームに分け、各チームが個々にチームリーダーを置いて、患者さんへの動きや対応が敏感で軽快なものにしているのが特徴です。これにより患者さんの状態をより深く観察ができ、患者さんの変化を細かく分析するとともに、術前術後の患者さんの精神的負荷を軽減することを重視した看護体制を整えています。
看護師が常に患者さんのそばにいることができる病棟の体制作りを考え、その看護体制の中で各看護チームが医師チームと個々の問題点を検討し、治療計画を作成し、高い質の医療が実現出来る病棟を提供しています。

疼痛対策と緩和医療

苦痛や悩みのある患者さんに対して、適宜麻酔科医によるペインクリニックや精神科医師によるカウンセリングを行い、入院生活が快適なものとなるように計画しています。
急性期病院である以上、手術の術前・術後のケアを最重要課題として取り組むことが優先されますが、末期癌患者さんの緩和ケアに対しても、医師、看護師、薬剤師、栄養士、MSWそしてご家族が一つのチームとなって看護して行く体制を取っています。
患者さんを尊重し、意思を確認しながらコミュニケーションを大切に、ご家族の苦しみや悩みに対しても必要な援助を提供すると同時に、癌によって生じる痛み、吐き気、呼吸困難などの身体的苦痛や悩み・不安などの精神的苦痛を和らげ、快適な生活が送れるように支援して行くことが目標です。

化学療法(抗がん剤)

抗がん剤の投与は、主に①手術の前に腫瘍を小さくするため、②再発防止のため、③再発や手術不能なために行われます。投与は、入院の上行うものと、2階にある外来化学療法室を使用する方法があります。

放射線治療

当院に放射線治療の設備はありませんが、近隣の立川共済病院、福生病院、多摩南部地域病院と連携して行っております。

診療詳細

甲状腺外科
甲状腺外科

甲状腺はのど仏のすぐ下にあり、蝶が羽を広げたような形をしている重さ10~20g程度の小さな臓器です。小さい臓器ですが全身の細胞の代謝に重要な甲状腺ホルモンを合成分泌しています。

また、甲状腺の背側には左右上下に1個ずつ米粒大の副甲状腺という臓器が付着しており、副甲状腺ホルモンを分泌し、血液中のカルシウムとリンの濃度を調節する重要な働きをしています。

正常な甲状腺のエコー画像

甲状腺・副甲状腺の疾患にはこれらホルモン分泌の異常が起こる「機能性疾患」と腫瘤(しこり)ができる「結節性疾患」に大別できます。

甲状腺の機能性疾患にはホルモン分泌が増加した甲状腺機能亢進症(バセドー病など)と逆にホルモン分泌が低下した甲状腺機能低下症(橋本病や甲状腺切除後など)があり、切除術後を除いて多くの場合で甲状腺全体が腫大しています。
副甲状腺の機能性疾患には副甲状腺ホルモンの分泌が増加した副甲状腺機能亢進症と手術などによりホルモンが不足する副甲状腺機能低下症があります。

甲状腺にできる結節(しこり)には腺腫様甲状腺腫、のう胞などの非腫瘍性疾患と甲状腺癌を含む腫瘍性疾患があります。また、副甲状腺にできる結節には非腫瘍性ののう胞や腫瘍性の副甲状腺腫(良性)・副甲状腺癌(悪性)などがあります。

正常な甲状腺のエコー画像

当科では主に甲状腺・副甲状腺に発生した結節(しこり)に対する診断と必要に応じて手術治療を行っています。
診断は主に超音波検査(エコー)、穿刺吸引細胞診、血液検査などを行います。穿刺吸引細胞診は超音波で病変を確認しながら細い針を病変まで穿刺して細胞を吸引して顕微鏡で細胞の異常を調べます。検査の結果、手術適応がある場合は手術による治療を行います。
治療は最新の甲状腺腫瘍診療ガイドラインに準じるとともに、患者様の年齢や社会的背景因子を考慮して、適切な治療を行うよう努めています。
外来は毎週火曜日午後に行っています。

(石川啓一 2016.06.01)

外科で対応する胃の病気について

こんな症状が出てきたら受診してください!

図1

【胃とは】
口から入った食べ物はのどを通り過ぎたあと、胸の中をまっすぐに降りる食道という消化管を通った後に胃に入ります。胃は大きな袋の形をしていて、胃酸を分泌して入ってきた食べ物をある程度こなれた状態にした後、その先に続く十二指腸という腸に食べ物を送り込んでいきます。ここに様々な病気が生じることがあり、そのうち外科では以下のような病気に対して対応させていただいています。また、上記症状が出てきたときは以下のような胃の病気の可能性がありますので、受診いただけたらと思います。

【胃の病気について】

胃癌
胃癌は日本で3番目に死亡率が高い癌です。食べ物がつかえる、胃のあたりが痛い、むかむかする、食べるともどしてしまう、といった症状が出ることがあります。ただしこれらの症状が出てくるときにはある程度癌が大きくなっていることが多く、より早期のうちに見つけるには検診の造影検査(バリウム検査)あるいは上部消化管内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)を受けていただくのが一番です。
胃癌の治療は手術の他、内視鏡治療、抗がん剤治療、放射線治療など様々な選択肢があり、状況によっては複数の治療法を組み合わせて行うこともあります。また、手術が必要となる方でも癌の状態によっては腹腔鏡を用いた手術を行い、傷をより小さくする方法もあります。患者様の状態に応じて最適な治療を提供して参りたいと思います。
胃粘膜下腫瘍
先に説明した癌は必ず最初は胃の粘膜から発生してきます。一方で粘膜からではなく胃の壁の中から発生してくる腫瘍もあります。内視鏡などでこれを観察すると粘膜の下がもり上がってみえ、粘膜下腫瘍という名前がついています。無症状のことも多いですが、これが大きくなってくると胃のあたりが痛い、お腹からしこりが触れる、食べ物がもたれるといった症状が出てくることがあります。粘膜下腫瘍のうちある一定の大きさ以上のもの、あるいは経過をみているうちにどんどん大きくなってくるものに関しては手術を要することがあります。また、症状がひどいときも手術を考える必要があります。検診などで異常を指摘された、あるいは上記のような症状が出てきましたら一度ご相談いただければと思います。

(内雄介 2013.7.1)

【胃癌治療 ~多様化する治療法と早期発見のメリット~】

胃癌治療

平成26年3月29日、当院にて開催された市民公開講座にて内 雄介が「胃癌治療 ~多様化する治療法と早期発見のメリット~」という題名で、講演しました。以下がその内容の概要です。
胃癌は最初、胃の粘膜細胞が癌細胞に変化するところから始まります。その癌細胞が無尽蔵に増殖し、さらには転移をすることで、体に害をなします。転移というのは、胃とは別のところに移って増殖することであり、リンパ節転移・遠隔臓器転移・腹膜播種といった転移が起こりえます。

胃癌ははじめ無症状ですが、大きくなってくると腹痛・貧血・嘔吐といった症状が出てきます。また、癌の転移が進んでくると黄疸(体が黄色くなること)、息苦しさ、お腹に水がたまる、腸閉塞、といった症状・病気を起こしてきます。こうした様々な苦しい症状が出てくる前に胃癌の治療をするのが得策と言えます。
胃癌の治療は大きくわけると手術と抗癌剤に別れます。癌がまだ別の臓器に転移していない段階では手術で治すことが可能ですが、別の臓器にすでに転移していて手術で取り切れない段階まで進んでいると、抗癌剤治療が適応となります。ただし、手術ができる段階であってもリンパ節転移を伴った進行癌であった場合は、手術後に再発予防のための抗癌剤内服が推奨されています。

胃癌治療

一方手術が適応となる胃癌の中でも、早期胃癌の場合、腹腔鏡手術(カメラでお腹の中をのぞきながら行うことで、傷を小さくして行う手術)が適応となってきている時代です。さらに早期胃癌の中でもとりわけ胃の壁の薄いところにしかできていない胃癌の場合は、内視鏡治療(胃カメラで癌を含めた粘膜を削り取るようにして癌を取ることで、胃を切らずに癌を治せる治療)も適応になってきます。これまでの話をまとめると、胃癌は早期であるほど症状は軽く、治癒率も高く、より楽な治療で済むようになってきているということになります。

より早期の段階で発見するには検診あるいは人間ドックを受けていただくのが一番です。無症状の段階で発見するにはこれ以外にありません。また、先ほど記載したようなお腹の症状をお持ちのかたはいとわずに病院をかかることをおすすめします。日野市立病院外科では必要な方に上部消化管内視鏡(胃カメラ)を実施しております。気兼ねなく受診をいただければと思います。

(内雄介 2014.6.12)

肝臓・胆道・膵臓

肝胆膵外科は主に肝臓、胆道(胆嚢・胆管)、膵臓の3つの領域に生じる病気を対象にしており、緊急性が高い場合が多く、悪性の場合は悪性度が高いのが特徴です。当診療科では、胆嚢結石症に対する腹腔鏡手術といった低侵襲手術から、肝臓癌、胆管癌、胆嚢癌、膵臓癌などの悪性疾患に対する根治手術、経皮的治療まで肝胆膵領域の多岐にわたる疾患に対して診療を行っております。また内視鏡(ERCP)による治療も外科医が積極的に行っております。64列MDCT、1.5テスラMRI検査などによる正確な診断をもとにした外科的切除を中心に、化学療法などを含めた集学的治療および緩和療法に取り組んでいます。高度な専門的知識と手技を支えに、積極的な治療・迅速な緊急対応をおこなっております。

(堂脇昌一 2013.7.1)

【胆嚢結石症】

当院外科では、肝臓・胆道・膵臓を専門とするスタッフを中心にスタッフ全員で胆嚢結石症の治療にあたります。

胆嚢結石症とは
胆嚢内に結石が認められることを胆嚢結石症と言います。胆嚢結石症は、次のような症状を来すことが知られています。
症状
腹痛:突然または前駆症状を経て、右季肋部や心窩部に激痛をきたします(疝痛発作)。
疼痛は胆嚢頚部に結石が嵌頓(はまり込むこと)した場合に起こります。脂肪の過剰摂取、過食、過労、アルコールの過剰摂取などがその誘因と言われています。痛みは、通常10分程度で治ることもあれば、数時間持続することもあります。また上腹部のほかに、右肩や右腕、背中などに痛み(放散痛)が起こることもあります。
治療
急性胆嚢炎を起こしている場合、炎症の程度によっては緊急で胆嚢内の膿をドレナージ(体外へ排出すること)するチューブを留置します。チューブで炎症をコントロールし、癌などがないか診断した後に胆嚢摘出術を予定します。
手術
胆嚢結石症

胆嚢摘出術は、腹腔鏡下手術(お腹に小さい穴を開けて行う)が標準治療として確立されており、当院も腹腔鏡下手術を第一選択としています。腹腔鏡下胆嚢摘出術は開腹胆嚢摘出術と比べ、1)手術創が小さいため痛みが少ない2)手術時間が短いため早期退院が可能といった利点があります。

一方、癒着や出血で腹腔鏡下手術が困難な場合があり、腹腔鏡下胆嚢摘出術を予定しても全例に出来るわけではありません。通常、高度の胆嚢炎を発症したり上腹部の手術後(胃切除など)であったりする場合は、腹腔鏡手術は困難と考えられています。腹腔鏡下手術が安全に施行可能である条件としては
Ⅰ:異常な癒着がないこと
Ⅱ:強い炎症がないこと
Ⅲ:他の臓器〈胆管、十二指腸など〉が損傷しないこと
Ⅳ:悪性腫瘍を疑わせるような所見がないことなどが挙げられます。
最終的には術中に確認することになります。術中に種々の理由で腹腔鏡下胆嚢摘出術が困難と判断した場合は従来の開腹手術に移行します。また、病理組織検査で切除した胆嚢に悪性腫瘍が見つかることがあります。この場合は、後日再入院の上追加切除として開腹手術が必要になることあります。

(一坂俊介 2014.6.1)

小腸・結腸・直腸・肛門
【大腸肛門疾患】

大腸の病気のうち手術の対象となるものは、悪性疾患の大腸がん(腺癌、悪性リンパ腫など)と良性疾患では急性虫垂炎や内科的治療に抵抗性の大腸憩室炎などの炎症性疾患です。穿孔性の腹膜炎を合併した場合は重篤となりやすく緊急手術の適応となります。

肛門疾患のうち手術の対象となるものは、大きな痔核、痔瘻、狭窄や潰瘍形成を伴う裂肛などです。痔核に対しては以前より結紮切除術を行って参りましたが、内痔核に対しては近年普及してきているALTA(硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸)による痔核硬化療法を積極的に行い、術後の痛みや出血の極めて少ない治療を行っています。
【大腸がんについて】
近年、大腸癌の患者数は増加傾向にあり、平成23年度は年間約46,000人の方が大腸がんで亡くなられています。本邦における悪性腫瘍の臓器別死亡原因で大腸がんは男性では肺、胃についで第3位、女性では第1位となっております。
当院でも大腸癌の症例数は増加傾向にあり、癌の進行度に応じて、内視鏡下ポリープ切除術から開腹による切除術まで適切な治療の実施に心がけています。また、近年普及してきている腹腔鏡下手術も適応症例を選択し積極的に取り組んでいます。
さらに手術後の再発予防のための抗がん剤治療、切除不能な進行・再発大腸癌に対する抗がん剤治療も実施しており、患者様の希望に応じて外来での抗がん剤治療も積極的に行っています。
これら全ての治療は大腸癌研究会の大腸癌治療ガイドラインに準じるとともに、患者様の年齢など社会的因子を総合的に考慮して行っております。

対象疾患

【悪性疾患】
大腸肛門管がん、小腸がん
【良性腫瘍】
大腸良性腫瘍、大腸憩室炎、虫垂炎、虚血性大腸炎、穿孔性腹膜炎、絞扼性イレウス、潰瘍性大腸炎、クローン病、
肛門疾患(痔核、痔瘻、裂肛、肛門周囲膿瘍肛門ポリープ)、直腸脱 など

(石川啓一 2013.7.1)

血管

当院外科では、血管外科を専門とするスタッフが、下肢静脈瘤、閉塞性動脈硬化症をはじめとする血管疾患の診療にあたっています。手術に関しては、放射線科と協力し、最新の血管内治療にも積極的に取り組んでいます。また、腎臓内科と協力し、腎不全により血液透析が必要になった方の内シャント造設も行っています。
血管外科が診療にあたる疾患は、下肢静脈瘤、閉塞性動脈硬化症、腹部大動脈瘤、内臓動脈瘤など心臓以外の動脈、静脈の様々な疾患です。特に代表的な疾患について取り上げます。

【下肢静脈瘤】
下肢静脈瘤とは、足に青い血管(静脈)が瘤状に浮き出る疾患です。動脈瘤と混同されている方もいらっしゃいますが、静脈瘤は全く別の疾患で、破裂して命に係わるような状態に至ることはありません。
下肢静脈瘤の原因
下肢静脈瘤は静脈の弁が壊れて逆流することによって静脈の圧が高くなり、静脈が太く蛇行するようになる疾患です。特に長時間の立ち仕事に従事されている方、妊娠・出産を経験された女性に多いとされています。
下肢静脈瘤の治療
静脈瘤の治療には適切な診断が必要です。また、弾性ストッキングによる圧迫療法や、手術に至るまで、重症度に応じた適切な治療法の選択が重要です。手術に関しては、当院では硬化療法やストリッピング手術(軽症例は日帰り手術も可能です)などの治療を行っています。外来で血管外科専門のスタッフが診察し、詳しく御説明いたします。
当院の外科では強引に手術を勧めたりすることはありませんのでお気軽にご相談ください。
【閉塞性動脈硬化症】
閉塞性動脈硬化症とは、動脈硬化によって下肢の血管(動脈)が狭窄したり閉塞したりする疾患です。動脈硬化によって起きる疾患であり、生活様式の欧米化に伴い年々増加しています。下肢の血流が減ることによる様々な症状が現れます。軽度であれば足の冷えやしびれ、もう少し進行すると歩行時のふくらはぎが痛み(間歇性跛行)などの症状を来します。さらに進行すると、足に潰瘍ができたり壊死なども起こしたりします。
閉塞性動脈硬化症の原因
閉塞性動脈硬化症は、喫煙、高血圧、糖尿病、高脂血症など生活習慣病と密接に関わっており、近年増加の一途を辿っています。高血圧に伴う血管のダメージや、血液中の脂質が血管壁に堆積することによって、血管壁のしなやかさが損なわれ、血管の内腔が狭くなっていくことから起こります。
閉塞性動脈硬化症の治療
バイパス手術やカテーテルによる血管内治療など、足の血流を増加させる処置を行えば、歩行時の疼痛の改善、下肢切断の回避などが可能となります。当院外科では、バイパス術をはじめ、ステントを用いたカテーテルによる血管内治療も放射線科と協力して積極的に行っています。
歩いていると足が痛くなってくる、足がしびれる、足の冷えが気になるといった症状がある方、また、動脈硬化のチェックをしたいけれどどこに相談すればいいのか分からないという方、お気軽にご相談ください。
その他、動脈塞栓症、バージャー病、胸郭出口症候群、レイノー症候群、深部静脈血栓症、リンパ浮腫など血管外科疾患全般の診療を行っています。

(一坂俊介 2013.7.1)

内シャント手術について

当院腎臓内科では、オンコール体制をとり、末期腎不全の方の血液透析導入を常時行っております。血液透析は、体にたまった老廃物や過剰な水分を取り除くために、患者様の血管から血液を毎分200ccほどで体外循環して透析機を通過させ、浄化(きれいにした)後に再びその血液を患者様の血管へ戻すという処置です。長期に安定して血液透析を行うためには、大量の血液を持続的に体外循環させるための仕組み(ブラッドアクセス)が必要となります。血管外科を専門とする医師、腎臓内科の医師のチームでこのブラッドアクセスである“内シャント”の造設手術を行っております。
腎機能障害で当院を紹介受診された方は、まずは腎臓内科を受診していただき、透析の必要性を評価させていただきます。透析の必要があると判断された場合、外科に依頼となり、外科で内シャントを作成いたします。

【内シャントとは】
持続的に血液を血管から取り出し、戻す仕組みをブラッドアクセス(血液の出入り口)と呼びます。
ブラッドアクセスとして充分な血液量が確保できるように、動脈と静脈を体内で直接つなぎ合わせた血管の事を“内シャント”と呼びます。

【術式】
橈骨動脈と橈側皮静脈を吻合する術式を第1選択としております。手首に約4cmの切開を置き、動静脈を吻合しております。それ以外にも、尺側皮静脈を橈骨動脈と吻合する術式を選択したり、人工血管を用いた内シャントを選択したりする場合もあります。また、深部の動脈を表在化して透析用の針をさせるようにすることもあります。
麻酔は、患者様の状況や術式によって局所麻酔、全身麻酔を選択しています。

【予期される合併症・後遺症】

手術後の腕の腫れ
手術の影響で手術後に腕が腫れます。7日ほどで腫れは良くなってきます。
術後感染症
手術後は感染予防のために抗生剤の点滴を行いますが、稀に感染を起こすことがあります。
シャントの狭窄・閉塞
術後早期だけではなく、長い間シャントを使って透析をしている間にも起こります。この場合、狭窄や閉塞した血管を拡げたり、つまったものを取り除いたりするカテーテル治療が必要となります。当院では放射線科とも協力し、シャントのトラブル治療を積極的に行っています。また、カテーテル治療が困難な場合は再度シャントを作り直すこともあります。
スチール症候群
シャントに血液がたくさん流れてしまい、もともとの血液の流れが減少し過ぎると、手指の冷感や疼痛を生じます(末梢循環不全の状態)。シャントの血流を減らしたり、シャントを閉鎖したりする手術が必要になることがあります。

【件数】
以下に最近3年間の手術件数をお示しします。

腎機能障害が指摘されてご心配な方、透析管理について相談をご希望の方はまずは当院の腎臓内科を受診ください。

(一坂俊介/重原理宏 2015.7.1)

急性虫垂炎

小腸から大腸への移行部が右下腹部にあり, 大腸の起始部である盲腸より虫垂という細い管状の臓器が出ています. いわゆる「盲腸」という俗称で知られていますが, この虫垂に炎症が生じることを急性虫垂炎と呼びます. 発熱, 腹痛を主な症状として発症します. 腹部の所見, 血液検査, CT検査, 超音波検査などの結果から総合的に診断します。
一口に急性虫垂炎と言っても, 軽度のものから重度のものまで千差万別です. 軽度の急性虫垂炎であれば抗生剤投与による保存的治療によって軽快する場合もありますが, ある程度進行した虫垂炎の場合は手術により虫垂切除が必要になります. 特に虫垂の炎症が高度である場合や発症してから時間が経過している場合には, 穿孔といって虫垂に穴が開き, 膿がおなかの中に広がり, 腹膜炎という重篤な病態になります. そのため, 急性虫垂炎と診断し、外科的切除が必要と判断した場合には, 緊急手術を行うことが多いです。
手術の方法として, 右下腹部または右側腹部に数cmの皮膚切開をおいて虫垂を根本から切除します. 脊椎麻酔という下半身の麻酔または全身麻酔下で30分~60分程度の手術が一般的です. しかし, 炎症が高度な場合には虫垂だけではなく虫垂の周りの大腸と小腸の一部を一緒に切除しなければならないこともあります. また, 後述しますが腹腔内膿瘍というおなかの中に膿を既に形成している場合や今後形成する可能性が高そうな場合には, ドレーンという細い管をおなかに1~2本留置する場合があります。
主な合併症として, おなかの中に膿がたまること(腹腔内膿瘍), きずの化膿(創感染), 出血, 腸が機能しないこと(腸閉塞), 虫垂の断端や腸と腸のつなぎ目から内容物が漏れ出てくること(縫合不全)などが挙げられます。
術後経過が良好な場合には, 5~7日前後で退院可能ですが, 合併症などが生じた場合には2週間程度退院までに要することもあります。
退院後1~2週間程度のところで外来を受診していただき, きずやおなかの具合を診させていただきます. その後は定期的な外来受診は不要となることが大半です。

(皆川卓也 2013.1.1)

当院における急性虫垂炎手術症例について

当院における約2年間の虫垂炎手術症例186例について検討し, 第50回日本腹部救急医学会総会において天田 塩が発表しました。

当院で手術を施行した急性虫垂炎の患者さんの総数は186人でした。日野市の患者さんは全体の66%で、八王子市の患者さんは24%でした。一方, 遠くは高知県から紹介された日野市在住の方や, 仕事中都心のクリニックで診断を受け, 手術を行った方もいました。

患者さんの年齢は, 10代から40代の患者さんが多いようです。また, ご高齢の患者さんも日野市内のクリニックからご紹介いただいています。当院で手術を施行した急性虫垂炎の患者さんの最高齢は91歳でした。

184人の患者さんに対しては虫垂だけの切除を行いましたが, 重症の2人に小腸と大腸の一部を合併切除する回盲部切除術を行いました。切除後, 病理検査で悪性と診断された方は3人でした。

在院日数は多く方で1週間前後でした。合併症は創感染(術後の傷が膿むこと)が2人, 腸閉塞(腸の動きが止まり食事が食べられないこと)が1人でした。

(天田 塩,2014.3.7)

ヘルニア

【鼠径ヘルニア(成人)】
鼠径ヘルニア(脱腸)とは、足の付け根の筋肉や筋膜が老化現象などによって脆くなり穴ができ、腹膜というお腹の臓器を覆っている膜や腸などの臓器が皮膚の浅い層にとび出てくることをいいます。根治的な治療法は手術です。初期は腹圧が高くなると腸がとび出て、腹圧を下げると元に戻ります。しかし、脱出した腸をそのままにしておくと、腸の通りが悪くなり、腸閉塞を起こす可能性があります。また、嵌頓(かんとん)といってとび出たものがおなかの中に戻らなくなることがあります。また、嵌頓が進行すると、とび出た臓器への血流が障害され腹痛が出現し、そのまま放置すると臓器が腐ってしまうこともあるため、緊急手術となる場合があります。ですので、そうした症状が出現する前に、ある程度の大きさになったら手術をお勧めしております。
手術にはたくさんの方法がありますが、一般的にはメッシュのシートを用いて穴をふさぐことが多いです。メッシュのシートにもたくさんの種類があり、患者さんの病態によりどの種類のメッシュを選択するか決めています。また、比較的若年の方にはメッシュを用いずに修復を行うこともあります。
当院では手術前日に入院していただいております。手術は脊椎麻酔で行い、手術時間は30分程度です。入院期間は3-5日間程度です。
合併症として、出血、傷やメッシュの感染、鼠径部が腫れてしまうことがあります。また、非常に稀ではありますがヘルニアが再発してしまうこともあります。 退院後は外来にて一度きずの具合を診察させていただき、問題なければそこで通院は終了となります。

(皆川卓也 2013.1.1)

使用するメッシュの種類

当院では以下の3種類のメッシュを症例に応じて使い分けております。いずれも生体組織を縫い合わせるのみで終了する従来法と比較して、術後疼痛少なく再発率も低いと報告されています。術野が不潔であった場合に人工物であるメッシュを挿入すると感染の危険性が高まります。ヘルニアの手術と同時に腸の手術を行った場合(前述の嵌頓症例など)は、目に見える汚染がなくても不潔な術野と判断して従来法を選択しています。

使用するメッシュの種類

(2016.3.31 松岡信成)

腸閉塞

口から摂取した飲食物は、食道、胃、小腸、大腸を通って消化・吸収され、便となって肛門から排泄されます。1日に数リットルもの消化液が消化管に分泌され、小腸や大腸で再吸収された後、残りは便となって排泄されます。

腸閉塞(イレウス)とは、飲食物や消化液の流れが滞ってしまった状態のことをいいます。症状としては、便やおならが出なくなります。腸が張ってしまうため、おなかが痛くなります。また、腸に溜まった内容物が口側へ逆流するため、吐き気や嘔吐を催します。
腸閉塞の原因として一番多いのは、手術によってできた癒着です。おなかを切る手術を受けたことのある患者さんでは、おなかのなかで癒着(腸と腸同士、腸と腹壁がくっついてしまうこと)が起こりますが、癒着した部分で腸の通りが悪くなり、詰まってしまうのです。治療としては、まず食事や飲水を中止します。さらに、鼻から胃腸に至る細い管を入れて、腸に溜まってしまった内容物を体の外に汲み出しながら、治るのを待ちます。しかし、中には2週間以上治らない場合もあり、手術で治すこともあります。

他に、腸が捻じれたり(腸捻転)、おなかの中にあるくぼみにはまり込んでしまう(内ヘルニア)ことにより、腸閉塞となる場合があります。腸の血のめぐりが悪くなるため、緊急手術をしなければならないこともあります。腸閉塞(イレウス)は、時に外科的に手術が必要となる疾患です。吐き気、嘔吐、おなかの張り・痛みといった症状を自覚された場合は、早めに病院を受診することが大切です。

上のようなレントゲンが特徴的です(鏡面像あるいはニボー像と呼ばれます)。

(鴇沢一徳 2014.6.1)

外来受診について

セカンドオピニオン
セカンドオピニオンとは、主治医の診断や治療方針に対する、他の医師の意見を求めることです。
当院を受診の患者様で、他の医療機関でのセカンドオピニオンを希望される時は、セカンドオピニオン用の紹介状を作成いたします。診察時に主治医にお申し出ください。
他医療機関を受診の患者様で、当院でのセカンドオピニオンを希望される場合、外科では、平成21年1月より、火曜日の午後にセカンドオピニオン外来を予約制で行います。診療情報提供書等が必要となりますので、現在かかられている主治医にご相談のうえ、医療機関から当院地域医療連携室に予約の連絡をお願いします。 料金は、1時間以内10,500円、1時間超は30分ごとに5,250円を加算したものになります。
専門外来

それぞれの領域の学会に所属し、高度な専門知識と技術を持つ医師が診療を行っています。
外科専門外来は以下の5診療科になります。すべて完全予約制です。

甲状腺外科外来
治療概要 甲状腺疾患の診断と治療を、同領域の学会に所属する医師が行います。
対象疾患 甲状腺がんなどの腫瘍性病変
(バセドウ病、橋本病などは内科外来です。)
治療方法 手術、薬物療法
予約方法 完全予約制です。
  • (1)紹介状のある方は地域医療連携室へ電話で予約してください。
  • (2)紹介状のない方は直接外来を受診していただきますが、予約の方優先なので、お待たせする場合があります。
日時・場所 毎週火曜日 2階外科
肝・胆・膵外来
治療概要 一般・消化器外科の中でも高度な専門知識が必要である肝・胆・膵領域の診断と治療を、同領域の学会に所属する医師が行います。
対象疾患 転移性肝癌, 肝細胞癌, 胆管癌, 胆嚢癌, 膵癌, ファーター乳頭癌, 胆石症, 総胆管結石症、膵管内乳頭状粘液腫瘍など
治療方法 年間約100例施行しているERCPやdynamicCT・MRCPなどを駆使した診断の後、手術・ステント治療・動注療法・化学療法など適切な治療方法を選択いたします。
日時・場所 毎週火曜日   2階外科(8:30~11:30)
小児外科外来
治療概要 専門性の高い小児外科疾患の診断と治療を、同領域の学会に所属する医師が行います。
対象疾患 ソケイヘルニア、包茎、陰嚢水腫、臍ヘルニア、停留睾丸、副耳など(上記以外の小児外科疾患に関しての治療方針等、お気軽にご相談ください。)
治療方法 上記疾患に対して日帰り手術を施行しております。
予約方法
  • (1)紹介状のある方は地域医療連携室へ電話で予約してください。
  • (2)紹介状のない方は直接外来を受診していただきますが、予約の方優先なので、お待たせる場合があります。
日時・場所 毎週木曜日 14:00~16:00 2階外科
血管外来
治療概要 血管疾患の診断と治療を、同領域の学会に所属する医師が行います。
対象疾患 腹部大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、下肢静脈瘤など
治療方法 手術、血管内治療(ステント、ステントグラフト)、静脈瘤硬化療法
予約方法 完全予約制です。
  • (1)紹介状のある方は地域医療連携室へ電話で予約してください。
  • (2)紹介状のない方は直接外来を受診していただきますが、予約の方優先なので、お待たせする場合があります。
日時・場所 毎週金曜日 12:30~15:30 2階外科
乳腺外来
治療概要 乳癌を中心とした乳腺疾患全般の診断治療、 手術後患者の補助療法(化学療法など)検査、 再発患者の治療を行います。
対象疾患 乳腺悪性疾患(乳癌、悪性葉状腫瘍など)
乳腺良性疾患(線維線種、乳腺症、乳腺炎、乳管内乳頭腫など)
治療方法 手術(乳房切除、乳房温存手術、センチネルリンパ節生検、外来手術など)、化学療法(化学療法室で施行)、ホルモン療法、放射線療法(温存手術後の残乳房照射など多摩南部地域病院と連携)
予約方法 完全予約制です。 毎週水曜午前(受付8:30~11:30)の外科初診(担当:森)を受診してください。
日時・場所 毎週金曜日 13:00~16:00 2階外科
ストーマ外来

ストーマの管理やストーマとともに生活するうえでの悩み事や相談に応じる専門外来です。ストーマに関する新しい知識、新しいストーマ装具等の情報を提供し、ストーマ保有者の方々を長期にわたり支援していくための外来ですので是非受診してください。ストーマ外来は、皮膚・排泄ケア認定看護師が外科医、泌尿器医と協働して行っています。


ストーマってなに?

ストーマには便の出口である消化器ストーマ(人工肛門)と、尿の出口である尿路ストーマ(人工膀胱)があります。「人工・・・」というと、人工透析などのように医療機器を用いるイメージがあるかもしれませんが、ストーマは、機器を用いる治療ではありません。
がんの手術などで腸や膀胱を切除(取り除くこと)すると、これまでと同じ排泄の経路(肛門や尿道)で便や尿を体の外に出すことができなくなります。ストーマとは、私たちの体に備わっている腸や尿管を使ってお腹の皮膚につくる、便や尿の新しい出口のことです。

実際のストーマはどんなもの?

消化管は口から肛門まで続く1本の長い管であり、内腔は粘膜です。尿管も同じように内腔は粘膜でできており、腸や尿管を使ってつくられるストーマも、皮膚の上に粘膜が出ています。ストーマは、健康な状態では口の中と同じように赤く、やわらかく、常に粘液で濡れています。


ストーマ外来の内容

ストーマのある患者様の周囲の皮膚トラブルや合併症の対処につき、ケアの指導を行います。日常生活でお困りのことなど、様々な相談に対応させていただきます。手術後の社会復帰がスムーズにできるように、また、スポーツや趣味を手術前と変わらず継続して頂けるよう、一緒に考えてサポートしていきます。

ストーマ外来担当者

皮膚・排泄ケア認定看護師1名が担当します。
皮膚・排泄ケア認定看護師とは、ストーマケアや褥瘡(床ずれ)、失禁ケア、スキンケアに専門的知識と技術を持った看護師です。

※日本看護協会認定看護師制度は、特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実践のできる認定看護師を社会に送り出すことにより、看護現場における看護ケアの広がりと質の向上をはかることを目的としています。

ストーマ外来日

月曜日 午前(9:00~12:10) 時間:1枠30分 場所:外科外来診察室

※一人ひとりの患者さんのケアや相談に応じるため、完全予約制です。
※受診の際には、装具交換を行いますので現在ご使用の装具一式をご持参ください。
前日や当日の装具交換は必要ありません。袋が汚れているなど気になさらず、そのままでご持参ください。

当院に通院されている患者さま 現在受診している科の医師、または看護師にご相談ください。
他病院で手術を受けられた方 当院へ電話で外科外来に直接ご相談、ご予約ください。
外科外来受診後ストーマ外来の予約になります。
ストーマ外来予約日には保険証、その他医療証、紹介状をご持参ください。紹介状が無い場合でも受診できますので、ご安心ください。
患者さんの声

「ストーマの周りのかぶれが良くなった」
「漏れて困っていたが、漏れなくなり外出できるようになった」
「退院後、ストーマのことを相談できる窓口が外来にあるので安心です」
「家族で温泉に行くことができストーマケアに自信が持てました」
「ストーマ外来がない他の病院から来ました」


ストーマ外来実績
  受診患者数 実施件数
平成24年度(H.24.4/1~H.25.3/31) 40名 168件
平成25年度(H.25.4/1~H.26.3/31) 49名 210件
平成26年度(H.26.4/1~H.27.3/31) 48名 213件

手術件数
  平成22
年度
平成23
年度
平成24
年度
平成25
年度
平成26
年度
平成27
年度
平成28
年度
総手術数 568 571 666 748 708 866 826
緊急手術数 138 117 159 164 142 183 176
乳癌 24 30 38 28 43 48 50
甲状腺 13 7 9 22 12 8 6
食道癌 0 1 5 0 0 4 2
胃癌 27 27 30 31(1) 38(8) 38(6) 37(5)
結腸癌 39(8) 43(10) 39(6) 43(8) 41(4) 50(8) 57(17)
直腸癌 15 13 24(1) 26 20(1) 25(2) 18(4)
膵頭十二指腸切除術 4 4 4 6 7 4 11
膵体尾部切除 3(1) 3 4(1) 4 1 3 4
肝切除術 7 4 14 16 20 17 10
腹腔鏡下胆嚢摘出術 (54) (54) (77) (88) (70) (68) (80)
虫垂切除術 71 73(1) 102(2) 100(1) 81 98(2) 100(1)
ヘルニア 62 90 108 109 106 159 120
内痔核硬化療法     8 4 4 1 3
下肢静脈瘤 9 13 7 25 16 13 11
内シャント     49 39 42 60 45
小児外科 51 61 55 65 40 53 55
PEG 20 12 12 14 4 14 18
CVポート 16 9 23 32 32 36 32

( )内は腹腔鏡下手術

手術件数

主な手術の実績

主な手術の実績

外科医施行による内視鏡検査数
  平成22
年度
平成23
年度
平成24
年度
平成25
年度
平成26
年度
平成27
年度
平成28
年度
上部消化管内視鏡検査 763(2237) 778(2375) 908(2464) 993(2548) 985(2549) 1021(2730) 973(2619)
大腸内視鏡検査 473(1147) 590(1353) 636(1443) 709(1540) 1004(1713) 1079(1863) 1060(1813)
ERCP 44(104) 93(162) 117(184) 142(291) 125(189) 130(200) 146(261)

( )内は日野市立病院における全検査総数

上部消化管内視鏡検査

上部消化管内視鏡検査

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査

ERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影)

ERCP(内視鏡的逆行性膵胆管造影)