医療関係者の皆様

  • 日野市立病院は日本医療機能評価機構認定病院です。

医療安全部のご案内

医療安全部

医療安全部が新たな形を得て活動を開始しました。平成28年10月、それまで「医療安全管理室」として包括的に行っていた体制を改め、院長直属の部門として「医療安全部」を発足、その傘下に「医療安全管理室」と「感染制御室」を設置しました(図)。各室の専従看護師に加えて、平成29年4月からは医療安全部長(副院長)、そしてそれぞれに室長(医師)を置き医療安全対策の強化を図っています。

「安全と安心」が強く求められる社会構造へと変化する中、いわんや医療においてをや、です。医療安全部の役割は安心の土台である「患者さんの安全」を組織的にリードしていくことと心得、当院の医療安全のスタンダードを高めていく志です。「市立病院が市立病院であり続けるために変わり続ける」をモットーに、ひとりひとりの患者さんの視点に立つ力を養い、日々漸進、豊かな青々とした緑の「安全の葉」に包まれた病院に変身していきたいと思っています。

平成29年7月

医療安全管理室の主な活動

日野市立病院 医療安全管理室では、「医療の倫理を重視し安全な医療を行う」という当院の運営方針に従い、安全な医療が遂行できる体制及び環境を整えるために、いろいろな活動をしております。

  • 医療安全管理体制の確立や整備に向けての活動
  • 事故報告やインシデント報告等、医療に係る安全の確保を目的とした改善活動
  • 医療に係る安全管理のための、職員に対する教育や研修活動

<これまでの活動の一部を紹介させていただきます。>

年度 活動項目 活動内容
平成19年度 消毒薬の誤薬事故(8月13日) 重大事故発生から当院の医療安全管理体制を見直し、医療安全管理室を設置
医療法改政に基づく講習会の企画・開催
医療安全管理室を設置(10月1日)
平成20年度 専従医療安全管理者の配置(4月1日) 医療安全管理体制の強化を図るため、専従の医療安全管理者を看護師から1名配置
院内の環境整備や安全確保を目的とした物品の導入・変更
採血用穿刺器具の調査(5月22日)
離床センサーの導入(10月27日)
静脈留置針の変更(1月23日)
平成21年度 入院案内の改訂(4月1日) 患者が入院生活を安全に過ごすための注意喚起について見直しを行い、入院案内の改訂
マニュアル類の作成
医療安全マニュアルの作成(5月20日)
転倒転落対策マニュアル改訂(10月1日)
病院機能評価の受審(1月24日)
平成22年度 NBC災害訓練(9月30日) 当院の災害対策強化の取組み
看護師の静脈注射トレーニングの見直し
静脈注射トレーニング実施(5月16日)
平成23年度 低床ベッドの導入(1月24日) 患者の療養環境を考慮した物品の検討と導入
点滴スタンドの新調(3月9日)
平成24年度 バーコードシステムの導入(11月28日) 安全管理と医療者の業務効率を考慮したシステムの検討と「SafeMaster」の導入
インシデントレポート電子化(1月15日)
平成25年度

インシデントレポートの共有システム拡大(4月1日)

インシデント報告の更なる充実と徹底を図る為、SafeMasterを活用し、報告されたインシデントを1ヵ月毎に20件を配信
院内防犯対策への支援(4月24日~) 病院の防犯対策について安全室も加わり、検討を開始。来院者ストラップ導入等、まずは職員でできる対策から始め、現在システムについて検討中
平成26年度 ハラスメント対策への支援(6月1日~) 実態調査、要綱の整備
医療安全管理マニュアル全改訂(11月1日) 概論、各論の整理
病院機能評価受審(1月29日30日) GradeⅢversion1

医療法の改正に基づく講習会の開催

平成19年に医療法の一部が改正されました。その中で医療の安全に関する事項について、医療に係る安全管理のための職員研修を年2回程度開催し、医療の安全を確保するための措置を講じるよう言われております。日野市立病院では、この医療法の改正に基づき、医療安全管理講習会の開催と年2回の参加を義務化しました。講習会の内容は医療安全管理に対する考え方の基本から医療事故被害者による講演、薬剤関連・医療機器関連・ケア関連・災害関連等、医療の安全を幅広い視野で捉えたものとしており、医療の質向上も考慮し工夫し開催しています。

平成20年度
開催日 タイトル 講師 参加者
合計
第1回
2月7日(木)
医療法改正のポイント 南多摩保健所
西村 逸生先生
25名
第2回
4月23日(木)
安全文化を根付かせるために 村井おなかクリニック
村井 隆三 先生
45名
第3回
6月26日(木)
セーフティーマネジメント概論 テルモ株式会社
日比野 もも子先生
47名
第4回
9月11日(木)
医療事故後の対応 神奈川県看護協会
安井 はるみ先生
81名
第5回
10月23日(木)
医療安全管理と病院機能評価の取組み アルフレッサ株式会社
山田 泰弘先生
99名
第6回
12月25日(木)
インシデントレポートの活用方法 東京女子医科大学病院
金子 恵美子先生
130名
第7回
2月26日(木)
当院への苦情と対応 南多摩保健所
当院総務課
109名
平成21年度
開催日 タイトル 講師 参加者
合計
第8回
4月23日(木)
災害医療 武蔵野赤十字病院
勝見 敦先生
131名
第9回
5月28日(木)
転倒・転落防止 武蔵野赤十字病院
杉山 良子先生
115名
第10回
8月27日(木)
医療機器安全管理について 東京医大八王子医療センター 久野木 忠先生 101名
第11回
12月2日(水)
肺血栓塞栓症予防について 日本シャーウッド株式会社 121名
第12回
1月28日(木)
輸血の安全管理 東京都赤十字血液センター 学術 106名
第13回
3月25日(木)
医療事故から学ぶ   医療過誤事件 被害者
永井 裕之 氏
85名

※講習会実施後には必ずアンケートを行いその、結果について医療安全管理室報を作成しています。

アンケート

平成22年度
開催日 タイトル 講師 参加者
合計
第14回
4月14日(水)
災害訓練準備 特別企画 米軍の航空医学・航空搬送システム Yokota Base Hospital
Dr.Martinez 他
114人
第15回
5月13日(木)
インシデントレポートのまとめ報告会 リスクマネジメント部会 73人
第16回
6月9日(水)
有毒ガス発生時の院内職員対応 東京消防庁日野消防署 74人
第17回
6月16日(水)
関東直下型地震(広域災害)時の院内シュミレーションの報告 武蔵野赤十字病院
勝見 敦先生
80人
第18回
7月22日(木)
院内暴力について 東京医療保健大学
佐々木 美奈子先生
72人
第19回
9月30日(木)
転倒転落防止対策         笑顔のために パラマウントベッド株式会社 81名
第20回
10月28日(木)
医療訴訟について 株式会社損害保険ジャパン
渡邉 敬 先生
68名
第21回
12月2日(木)
輸血のリスクマネジメント 東京医大八王子医療センター
田中 朝志先生
60名
平成23年度
開催日 タイトル 講師 参加者
合計
第22回
4月28日(木)
インシデントレポートのまとめ報告会 リスクマネジメント部会 89名
第23回
6月23日(木)
チーム医療に関する医療法
診療報酬の知識の整理
3Mヘルスケア株式会社
高水 勝氏
121名
第24回
7月6日(水)
安全で的確なCVC穿刺挿入技術 株式会社メディコン 108名
第25回
9月22日(木)
周術期肺塞栓症の予防 日本シャーウッド(株)
グラクソ(株)
105名
特別講演
10月6日(木)
東日本大震災の医療支援活動
病院を取り巻く現状と課題
東京西徳洲会病院
高橋 淳先生
87名
第26回
11月24日(木)
医原性褥瘡について スミスアンドネフュー(株) 49名
第27回
1月26日(木)
輸血の副作用について 東京医大八王子医療センター
田中 朝志先生
36名
第28回
3月29日(木)
チームSTEPPS (株)大塚製薬 35名
平成24年度
開催日 タイトル 講師 参加者
合計
第29回
4月26日(木)
インシデントレポートのまとめ報告会 リスクマネジメント部会 93名
第30回
6月28日(木)
安全な採血に向けて 豊島病院
千葉 正志先生
93名
第31回
9月4日(火)
医薬品の副作用救済制度 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 77名
特別講演
9月28日(金)
医療者の刑事事件抑制へ いつき会ハートクリニック
佐藤 一樹先生
124名
第32回
10月25日(火)
医療現場での個人被曝管理と福島県における被曝変化 (株)千代田テクノル 99名
第33回
12月20日(木)
ペースメーカーについて 臨床工学技士
先崎 広
68名
第34回
2月28日(木)
みんなで取組む転倒転落予防 看護安全委員会 70名
平成25年度
開催日 タイトル 講師 参加者
合計
第35回
5月24日(金)
インシデントレポートまとめ報告会 リスクマネジメント部会 129名
第36回
9月20日(金)
人工呼吸器管理について 臨床工学技士
坂本 吉成
103名
第37回
9月27日(金)
今改めて考える医療安全 東京海上メディカルサービス
山本 貴章先生
106名
第38回
11月26日(火)
医薬品管理と医薬品安全管理 薬剤師
三国 貴子
99名
第39回
1月22日(水)
新米医療安全担当からの
え?そうだったんだ!
医療安全担当部長
原 晃一先生
107名
平成26年度
開催日 タイトル 講師 参加者
合計
4月17日(木) 輸血の安全管理 東京都赤十字センター学術課
武田 克
108名
6月23日(月) 東京都の災害医療体制と災害拠点病院の役割 東京都福祉保健局
宮野 收先生
99名
6月27日(金) 東京都における違法(脱法)ドラッグ対策について 東京都福祉保健局
薬物監視担当
134名
7月11、14、15、17日 インターネット配信講習会 臨床倫理の考え方と実践 東京大学大学院人文社会系研究科
清水 哲郎先生
55名
8月27日(水) MRI検査の安全管理 日野市立病院
放射線科
101名
10月14日(火) 情報セキュリティー研修 株式会社ベネフル総合研究所
脇田 但志先生
58名
10月28日(火) 肺血栓塞栓症予防について 日本コヴィディエン株式会社 86名
12月9日(火) 患者誤認対策 日野市立病院
看護安全委員会
102名
2月16日(月) 経管栄養のリスクマネジメント
転倒転落/チューブ類インシデント
(株)大塚製薬
外科 菊永 裕行先生
90名
3月13日(月) 安全な輸血療法について 東京都立多摩総合医療センター自己血輸血看護師 國井亜里子先生 31名

医療安全管理講習会の様子

※医療安全管理講習会の様子を撮影した画像です。
最近の講習会では、定員100名の講堂ですが立ち見が出るほど盛況であり、職員一人一人が積極的に参加しています。

講習会の一部としてe-learningを活用した医療安全に関する職員研修

日々多忙な中で負担を感じることなく、自分の時間を有効活用して医療安全について継続的に学習できるよう、e-learningも導入しています。

受講状況を把握できるシステムとなっており、職員一人一人の学習状況を医療安全管理室で把握しています。


<平成26年現在の導入教材>

「医療と法」
講師:皆川・水澤法律事務所弁護士・医学博士 水澤 亜紀子
「医療安全概論」
講師:横浜市立大学附属市民総合医療センター
安全管理室安全管理指導者 総合診療科教授 長谷川 修
「個人情報保護法に関する実務上の留意点」
講師:皆川・水澤法律事務所弁護士・医学博士 水澤 亜紀子

※教材は、年度毎に追加していきます。

インシデントレポートシステム「SafeMaster」と当院のインシデント報告状況

重大事故1件の影には、29の軽微な事故、300もの異常が存在するという、労働災害の経験則の一つであるハインリッヒの法則を皆さんご存知のことと思います。軽微な事故や異常に関する情報を多く集め対策を講じることが、重大事故発生の防止につながります。この情報を集め対策を講じるためのシステムがインシデントレポートシステムです。

当院では平成12年から導入しました。当初は用紙による報告を続けてきましたが、報告のための書類作成は日常業務への負担も大きく、報告件数が思うように増えない時がありました。報告の徹底は 安全文化の醸成に最も重要であるため、報告しやすい環境を整えようと考え、平成25年1月にインシデントレポートシステムを導入し電子化を図りました。

その結果、平成25年度の総件数が1506件と例年の倍以上の報告件数となりました。また電子化したことにより医療安全管理室へレポートが届くまで数日かかっていたことが、入力後直ちに電子カルテ上で確認できるようになり介入及び管理がとてもスムーズになりました。統計もオンタイムに行えることから、インシデントレポートを数字で表せるようになり、医療現場の安全管理のスピード化にとても役立っています。

2015年7月1日 佐藤

報告件数の推移

報告件数の推移

インシデントレポートシステム「Safe Master」のしくみ

感染制御室の紹介

院内・地域における感染対策に関わる部門です。大きく分けて3つの機能を持っています。

1.院内感染対策

患者様、病院を訪れた方、病院で働く職員、皆が院内感染を受けない安全な医療が提供できる環境づくりに努めています。
感染対策に関する専門知識を持った医師、看護師、検査技師、薬剤師、事務職員によるチーム(ICT:infection control team)を作り、様々な感染症を有する患者様の状況把握と感染対策への支援を日々行っています。毎週一回、ICTチームのカンファレンスと院内ラウンドを行い、メンバー間での情報共有、感染対策の検討、院内各部署を周っての現場確認と感染対策の評価と還元をし、院内感染の発生防止に努めています。全職員からの感染対策に関する相談には、ICTメンバーが協力して対応し、それぞれの状況に合わせた感染対策の提案や、薬剤耐性菌を作ってしまう危険性のある薬剤使用に関する助言も行っています。全職員を対象とした院内研修では、年間30回の機会を設け、基本的な感染対策の啓発を行っています。

2.地域における感染対策

ICTチームは、日野市内の小学校や訪問看護ステーションに出かけていき、手洗い指導の支援や感染対策の助言を行っています。
地域の医療機関や介護施設等からの感染対策に関する相談にも応じています。

3.感染対策加算に関する活動

当院は、感染防止対策加算1、並びに感染防止対策地域連携加算を取得しています。
そのため市外近隣の病院と連携し、地域の医療機関における感染対策の実施や感染症の把握などを行っています。

1) 感染防止対策加算1
平成28年度は、八王子市と府中市の3病院と連携を組み、年4回の合同カンファレンスを開催しています。合同カンファレンスでの情報交換の他、必要時には個別に感染対策の相談を受けています。
2) 感染防止対策地域連携加算
平成28年度は、立川市の病院と連携を組み、互いに訪問し合った上での院内感染対策の評価を行っています。