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当科は、日本整形外科学会の認定専門医5名、専攻医2名の常勤医7名と、2名の非常勤の専門医で診療にあたっています。四肢の外傷、骨折以外にも、慢性疾患など多岐にわたる疾患を適切に治療するため、脊椎、上肢、下肢、骨軟部腫瘍の各専門医師が幅広く対応しています。当院の長年の実績を生かし2021年に脊椎脊髄センターと人工関節センターを設立いたしました。より効率的に、より安全に手術ができるような体制を目指してまいります。
外来診療は、午前は初診1診、再診2診の3診体制で、午後は脊椎脊髄、股関節、膝関節、肩関節、足の外科、腫瘍の専門診療を予約制で行っております。また月2回、形成外科専門医による形成外科外来も行っております。詳細や変更につきましては、最新の外来診療表をご参照ください。
(2022年4月1日 日野市立病院 整形外科部長 西本和正)
整形外科全般
このたび、整形外科の一部門として、日野市で初めてとなる脊椎脊髄センターを開設させていただくことになりました。センターとは、学会認定の脊椎脊髄指導医による、より専門性の高い医療をご提供する部門になります。脊椎脊髄の治療で最も重要なことは、正しく診断して最適な治療法を選択することです。手術が必要な場合にも、最適な方法を選択して一度の手術で確実に治すことが重要です。最先端で低侵襲な方法と従来の方法を組み合わせ、患者様それぞれの状態に合わせた最適な手術法をご提示したいと思っております。また、手術では治すことのできない症状や慢性的な痛みに対しては、当院のペインクリニックとも連携し、患者様と相談しながら治療していきます。公立病院としての特色を生かし、患者様と医師の距離が近く、互いに相談しながら治療していけるセンターを目指したいと思います。受診していただいた全ての患者様にご満足いただけるよう、最善を尽くしたいと思います。
(脊椎脊髄センター長 廣瀨 裕一郎)
日本は世界でも有数の長寿国となり、ご高齢であっても健康的な生活を送りたいと願う方が大変多くいらっしゃいます。健康的な生活のためには痛みのない、きちんと機能する関節が必要となります。
人工関節は正常の人間の関節を模した構造を有するもので、傷んだ関節から「置換する」ことで本来の関節の機能を回復することができます。その歴史は100年以上前にも遡りますが、日進月歩の進化によって我々はその恩恵を受けることができます。一方で、人工関節を適応とするためには十分な知識と経験が必要であり、専門性が高い施設や人材が必要とされます。われわれは総合病院であることの特長を生かし、合併症のある方でも安心して人工関節の治療を受けられるように人工関節センターを設立しました。少しでも早い日常生活の復帰ができるように、チーム医療を充実させ、最新技術の導入にも積極的に取り組んでいます。
また当センターでは総合的な関節再建を目指しており、若年での関節変形やアライメント異常には骨切り術や関節鏡下での軟骨修復術なども行っています。半月板損傷や靭帯損傷などのスポーツ外傷においても、関節鏡下での半月板縫合術、靭帯再建術(筋腱二重束再建や骨付き膝蓋腱)などを患者様の活動性に応じて行っています。外傷によってスポーツ復帰が不安な方や慢性的な膝の痛みで積極的な加療を希望される場合、是非当院にご相談ください。
(2021年7月1日 人工関節センター長 永井 勝也)
上肢一般、主に肩関節に関して治療を行っております。腱板断裂に対しては関節鏡を用いて腱板修復術を行い、変形性肩関節症などに対しては人工肩関節置換術を行っております。また外傷に関しては肩関節脱臼に対する関節鏡手術、肩鎖関節脱臼に対する靭帯修復や再建術などを行っています。他には橈骨遠位端骨折に対しての手術や、手根管症候群や肘部管症候群などの上肢の末梢神経障害などに対しても幅広く対応しております。
主に四肢や体幹の皮下組織や筋肉、骨、末梢神経にできる腫瘍を扱う分野です。専門医が少なく、間違った診断で単純に切除されてしまうこともあり、注意が必要です。当院では骨軟部腫瘍の専門医が、道筋を立てて診断から治療まで行います。
骨軟部腫瘍の中には大学病院やがん専門施設での治療が望ましいものもあり、その場合は適切な施設へ紹介します。
①疾患概要
一般に年齢とともに骨が弱くなることを骨粗鬆症と言います。現在日本には1000万人以上の骨粗鬆症患者がいるといわれており、特に女性に多く、閉経期の40~50歳代から急激に骨量が減少することに伴い60歳代から増えてきます。骨は常に変化しており(骨代謝)、骨を作る細胞(骨芽細胞)と骨を壊す細胞(破骨細胞)により通常はバランスが保たれております。このバランスが崩れ、壊す方が多くなると骨は弱くなり、いわゆる骨粗鬆症の状態となります。
骨粗鬆症自体に症状があるわけではなく、ちょっとした転倒や重いものを持つなどの軽微な外力で骨折するようになります。骨折する部位は、背骨、股関節、肩関節、手関節が多く、特に背骨と股関節の骨折は寝たきりになるなど今後の生活に大きく影響します。
当院ではDXA法という骨密度測定、レントゲン撮影、血液検査により診断しています。
骨粗鬆症は予防が大切で、食事でカルシウムを摂ること、適度な運動、適度に日光にあたることなどの生活習慣が推奨されています。それだけで十分でない場合には、お薬による治療を行います。骨粗鬆症の程度により多くの薬剤(内服または注射薬)があり、服用の間隔も、毎日のものから、週に1度、月に1度、半年に1度のものなど、ライフスタイルにあったお薬を選ぶことができます。また患者様の状態に応じて薬剤科、栄養科、理学療法科とも協力して治療にあたっていきます。
毎月第1、3,5週の木曜日の午後に骨粗鬆症外来(要紹介状)を行っています。(通常の外来でも骨粗鬆症の診療は可能です。)
②治療
骨粗鬆症は予防が大切で、食事でカルシウムを摂ること、適度な運動、適度に日光にあたることなどの生活習慣が推奨されています。それだけで十分でない場合にはお薬による治療を行います。現在では主に内服薬と注射という方法があり、薬剤の種類は多岐にわたっております。さらに内服や注射の間隔も、毎日のものから、週に1度、月に1度、なかには半年に1度のものなど様々なものがあり、ライフスタイルにあったお薬を選ぶことができますのでご相談ください。
症例 | ||
外傷(骨折、脱臼)に対する手術 | 342 | |
観血的整復固定術 上肢 | 123 | |
観血的整復固定術 下肢 | 97 | |
人工骨頭置換術(股関節) | 49 | |
抜釘 | 73 | |
脊椎手術 | 94 | |
腰椎ヘルニア摘出術 | 25 | |
開窓術または椎弓切除術 (胸腰椎) | 28 | |
腰椎後方椎体間固定術 | 22 | |
腰椎後側方固定 | 3 | |
頚椎前方固定術 | 1 | |
頚椎後方除圧(脊柱管拡大術) | 11 | |
脊髄腫瘍 | 3 | |
その他 | 1 | |
人工関節手術 | 127 | |
人工膝関節置換術 | 90 | |
人工股関節置換術 | 31 | |
人工肩関節置換術(逆型含む) | 6 | |
関節鏡視下手術 | 80 | |
膝関節半月板切除、滑膜切除術 | 33 | |
膝靱帯再建術、縫合術 | 15 | |
関節鏡下肩腱板断裂手術 | 27 | |
関節鏡下肩関節唇形成術 | 3 | |
肩関節滑膜切除 | 2 | |
骨軟部腫瘍手術 | 22 | |
生検術 | 3 | |
骨軟部腫瘍手術 | 19 | |
その他の手術 | 59 | |
手の外科 | 7 | |
脛骨高位骨切り術 | 10 | |
膿瘍切開、デブリードメント | 12 | |
四肢切断手術 | 6 | |
アキレス腱縫合術 | 10 | |
腱鞘切開 | 8 | |
その他 | 6 | |
合計 | 724 |
紹介状をお持ちください。他の医療機関より病診連携室経由で紹介受診されるかたは、時間予約ができます。紹介状をお持ちでないかたは、お待ち頂く場合があります。
毎週月曜日 (9:00~11:30) | 依光 悦朗 |
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毎週火曜日 (9:00~11:30) | 廣瀨 裕一郎 |
毎週金曜日 (9:00~11:30) | 廣瀨 裕一郎 |
毎週水曜日 (9:00~11:30) | 西本 和正 |
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毎週月曜日 (9:00~11:30) | 永井 勝也 |
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毎週月曜日 (14:00~15:30) | 永井 勝也 |
毎週木曜日 (9:00~11:30) | 永井 勝也 |
毎週火曜日 (9:00~11:30) | 平賀 聡 |
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毎週水曜日 (9:00~11:30) | 平賀 聡 |
毎月第1 月曜日(13:45~14:30) | 依光 悦朗 |
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第3 月曜日(14:00~16:00) | 西脇 徹(非常勤) |
完全予約制です。初診のかたは必ず紹介状をお持ちください。 |
毎月第1 、3,5木曜日(13:30~15:00) | 依光 悦朗 |
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毎月第3火曜日(14:00~16:00) | 西脇 徹 |
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完全予約制です。初診のかたは必ず紹介状をお持ちください。 |
毎週月曜日 (14:00~16:00) | 小久保 哲朗 |
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完全予約制です。初診のかたは必ず紹介状をお持ちください。 |
毎月第1,3水曜日(14:00~15:00) | 大滝 真梨香 |
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完全予約制です。初診のかたは必ず紹介状をお持ちください。 |
研究機関 | 日野市立病院 整形外科 |
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研究責任者 | 西本 和正(部長) |
研究分担者 | 依光 悦朗、廣瀨 裕一郎、永井 勝也、平賀 聡、阪本 碩子、名嘉眞 信 |
このたび日野市立病院 整形外科では、運動器の病気で入院・通院されていた患者さんの診療情報を用いた研究を実施しております。この研究を実施することによる患者さんへの新たな負担は一切ありません。また、患者さんのプライバシーの保護については法令等を遵守して研究を行います。
あなたの試料・情報について、本研究への利用を望まれない場合には、担当医師にご連絡ください。
この研究の目的は、運動器疾患の手術に関する大規模データベースを作り上げることです。整形外科が扱う運動器疾患は、小児から高齢者まで幅広い方々を悩ませ、多くの方の健康寿命を損なう大きな原因となっています。その治療である手術の件数も年々増加していますが、その全国規模の全容を捉えられるデータベースがまだありません。全国の整形外科で情報を共有できるシステムを作り上げることは、有効な治療法や手術の安全性を科学的に確立するために大変有用です。日本整形外科学会が作りあげるこの大規模データベースに参加・協力し、より良い治療を探って参ります。
1)研究対象者
2020年4月~2030年3月の間に日野市立病院 整形外科において、運動器の手術を受けられた方を対象とします。人工関節手術、関節鏡視下手術、脊椎手術、骨折治療の手術などが対象となります。
2)研究実施期間
西暦2020年4月1日 ~西暦2030年3月31日
3)研究方法
インターネット上のデータベースへ登録します。
4)使用する試料・情報
○研究に使用する試料
無し
○研究に使用する情報
匿名化したID、年齢、性別、ハッシュ値(氏名、性別、生年月日などから算出される文字列)、疾患情報、手術情報、手術・麻酔時間、手術日、術者情報、看護師数、技師数、治療成績、使用した器材・インプラント など。情報を提供して下さった患者さん個人が特定できないよう、これらの情報は完全に匿名化されてデータセンターへ提出されます。
調査項目の詳細は、JOANRのホームページ(https://www.joanr.org/about/patient)の「情報公開項目」をご覧ください。
5)試料・情報の保存
登録されたデータはデータセンター(日本整形外科学会)の責任下に保存されます。保存期間は本研究終了(あるいは中止)後5年間とします。
6)研究計画書の開示
研究に関する情報(研究計画書等)を日本整形外科学会ホームページ(https://www.joa.or.jp)およびJOANRホームページ(https://www.joanr.org)に公開します。
7)研究成果の取扱い
ご参加頂いた患者さんの個人情報がわからないようにした上で、診療報酬改訂に向けた実態調査などの政策対応、専門医制度のための症例データベース、医療機器の安全性向上に資するデータベース構築、また学術論文などの公表に日本整形外科学会員又は関連学会員が用います。
8)問い合わせ・連絡先
この研究についてご質問等ございましたら、下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの試料・情報が研究に使用されることについてご了承いただけない場合には研究対象とはしませんので、下記にお申し出ください。資料・情報の使用を断られても患者さんに不利益が生じることはありません。なお、研究参加拒否の申出が、既に解析を開始又は結果公表等の後となり、当該措置を講じることが困難な場合もございます。その際には、十分にご説明させていただきます。
日野市立病院 整形外科
研究担当医師 西本 和正
連絡先(電話番号) 042-581-2677(平日:9時~17時)
9)外部への試料・情報の提供
(1)保存された情報等は他の医学研究への利用を目的に提供されることがあります。その際にはデータの提供の可否について日本整形外科学会は倫理委員会の意見を聞き、そこで適切と判断された場合に限ります。
(2)情報を他の営利団体、民間の機関(規制機関など)に提供する場合があります。登録した医療材料に有害事象や不具合が起き、医学的・人道的な観点からその情報を製造販売企業や審査機関に提供すべきと判断される場合です。
いずれも提供されるデータは、データセンターに登録・保管されている情報で、研究に参加して下さった患者さんの個人を特定できる情報は含まれていません。
10)研究組織
日野市立病院 整形外科
〒191−0062 東京都日野市多摩平4-3-1
公益社団法人 日本整形外科学会
理事 種市 洋 (症例レジストリー委員会担当)
〒113-8418 東京都文京区本郷2-40-8
Tel. 03-3816-3671 Fax. 03-3818-2337
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