日野市立病院ホームページトップ > 診療部門のご案内 > 整形外科 > 反復性肩関節脱臼
①疾患概要
肩関節はボール(上腕骨頭)と受け皿(肩甲骨関節窩)が向き合っており、ボールに対して受け皿が小さい構造をしております。そのため、ボールの動きが妨げられることがなく、最もよく動く関節と言えます。しかし肩関節はその反面、最も不安定な関節です。
動きを制限することなく、肩関節を安定させるため、関節の受け皿の縁取り(関節唇)と受け皿とボールを連結している靱帯があります。転倒したり、スポーツなどで肩関節に強い力が加わると正常な関節でも脱臼することがあります。その際に関節唇や靭帯が損傷されると、これらは自然と修復されることは少ないため関節が不安定となり、脱臼しやすくなります。これが「脱臼癖」(反復性肩関節脱臼)と言われる状態です。
症状
・簡単な動作で関節がはずれてしまう。
通常では脱臼しないような動きでも容易に脱臼してしまいます。伸びをしたり、服を着替えたり、進行すると寝返りで脱臼することもあります。
・手の位置によっては関節がはずれるような不安な感覚がある。
関節が不安定であると特有の腕の位置で脱臼しかかり、特有の不安感が自覚することが多いです。
②治療
脱臼を繰り返すようになると、スポーツや仕事のみでなく日常生活動作にも困難となります。その場合には手術で損傷部位を修復することが必要となります。
鏡視下関節唇・靭帯修復術
当院では、体への負担が小さい関節鏡手術を行っており、損傷した関節唇・靭帯を修復します。傷が小さく、術後の痛みを軽減でき、肩関節周囲の筋への負担が小さく、良好な手術成績が得られます。入院期間は1〜2週間程度で、術後の通院リハビリには概ね6ヶ月間を要します。
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